生成AIで犬と小鳥の動画をつくった

この生成AIの仕組みは、今回(2024年度)のノーベル物理学賞と関係があるのです。ここであえて映像生成AIと言わないで、生成AIというのは、機械学習や深層学習が、映像に限らず、社会活動のかなりの分野で、すでに活用されているからです。多量のデータを処理して意味あるアイデアを引き出すのが生成AI。映像は100万というレベルのピクセルの色情報を処理するので、コンピューターの処理能力がやっと追いついて、今現在がある、という状況です。今後さらに進化すれば、2次元から3次元へと舞台は移行するのではないでしょうか。
今回のRubwayというソフトは、数あるなかの画像生成AIの一つですが、その操作は以下のとおり、とても簡単。

1 Runwayにログインする

runway

Runwayにログインをすると上のようなサイトが出てくる。いくつものエフェクトを選ぶことが出来るが、今回は”Generative Video”をクリックする。すると下のような生成画面になる。

2 画像をアップロードする

画像をアップロードするようにうながすボタンが出てくるので、希望の画像ファイルを選択するか、その場所にドロップダウンする。すると数秒でその画像が左側に表示される。
これ以後行うのは次の4つのステップだ。まず、最終的な画像のサイズを横長か、縦長のどちらにするか選択肢が出てくるので、私の場合今回は横長を選んだ。次に、枠内に画像の主要な部分がはまるように上下あるいは左右に画像を動かして決まったら、”Crop”ボタンをクリックする。
次は、生成される映像の長さを決める。下に”10sec”と表示されているところがあるので、クリックするとプルダウンメニューで5secか10ecを選べる。今回は10secを選んだ。最後にその横に表示される”Generate”のボタンをクリックすれば完了。
そして待つこと数秒程度、下のような映像が生成されて思わずすごい!とつぶやいた。
それではもう一度映像をどうぞ!

3 注意点もある

この映像は約10秒だが、よく見ると中跳びしている箇所がある。またもう一羽の鳥が突然あらわれたり消えたりしている。不自然な点は多々あるが、それ以上に出来栄えがすごいと思った。
注意点として、10secより5secの方がバグが少ないかもしれない点と、もう一つは頻繁に有料バージョンへのアップグレードが促される点。そして、本来なら5つまで無料で生成できるはずが、このことによってじっさいには一つがやっとだった。だが、それでもやった価値は十分にあったと思う。

ちなみに、昨日ノーベル物理学賞がジョン・ホップフィールド氏とジェフリー・ヒントン氏に与えられた。二人は、人工知能の基礎になる機械学習と深層学習の基礎を築いた人たちだ。なんと1980年代からはじめている。なかでもヒントン氏はその後、画像生成AIに深くかかわっている。今回のように画像の生成や映像の生成をこうして経験することが出来たのも二人の研究があってこそだと思うと、こうしてその成果を試してみることが出来たのもなにかの縁と感慨深くなる。