映画「侍タイムスリッパ―」

はじめ、わずか1館での上映だったのが、いまや100館を超えているというので、評判の映画である。ただし、うたい文句の「カメラを止めるな!」とはまったく関係ない。傑作「カメ止め」を引き出すなど、もってのほか(とカメ止めの突出さが大好きな私は熱くなる)。
とは言っても、面白くないわけではなく最後まで、あきずに見た。
何が良いかといえば、主人公役の山口馬木也の存在だろう。演技なのか地なのかわからないような、常時戸惑っている表情は、この映画の基調となっている。そして最後の主人公と敵役の真剣勝負はよかったと思う。この部分が、監督の手柄なのだろうと思う。
タイムスリップものは好きでたくさんみるので、ちょっと辛口になってしまったが、農業もやっているという安田淳一監督の完成までの熱意には脱帽する。