映画『ジョジョ・ラビット』

佐野 ヒロシ

映画『ジョジョ・ラビット』

コメディなのだと思う。しかし、シリアスで深いテーマをなげかけてくる、素晴らしい映画だ。

俳優たちがそれぞれの持ち味を100パーセント活かして、人間味あふれる演技をしいてるのも、観ていて楽しい。

中心にいるのは、ヒトラーに取りつかれた軍国少年、とヒトラーの幻影だ。少年の配置が、というか設定がすばらしい。ヒトラー役は、この映画の監督でもある、コメディアンのワティティ。

少年のお母さん役の、スカーレット・ヨハンソンがなんとも言えない、味わい深い演技をしている。さらに、大尉役のサム・ロックウェルが多少ずれた、いい役を演じている。

そして、展開がすばらしい。かなしくて、希望に満ちている。

すばらしい、としか言えなくて、おかげで、しばらくの間、映画について、語れなくなってしまった。

(h.s)

監督 タイカ・ワティティ
公開 2020年1月

評価
4.8/5

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