映画『ボヘミアン・ラプソディー』

佐野 ヒロシ

映画『ボヘミアン・ラプソディー』

「クィーン」のコンサートの序盤から始まって、成り立ちのエピソードを挟み、コンサートの盛り上がりで終わる、という構成になっている。この映画の力は、構成のよさに尽きる。

で、内容はどうか、と言えば、この映画のおかげで「クィーン」のことを少しは知れた。フレディの死因も分かったし、アイデアが豊富(というか思い付きだのみ)なバンドだったことも分かった。ビートルズに比べると、尻切れトンボの曲が多いような気がしていた。

最後まであきさせないし、中間で出てくる「オペラ」風楽曲に取り掛かるシーンのくだりはひきつけられた。

どうしても『アリー』と比べられるが、作品のまとまりはこちらの方がよいので、観終わったあとの席の立ち具合も、あとくされがないのだと思う。仮に感動メーターがあったとしたら、『アリー』の方がハイスコアを記録した瞬間があったのではないかと思う。なにしろ『アリー』は本物(レディー・ガガ)が歌ったので、その分だけ、この映画の分が悪かった。(hs)

監督 プライアン・シンガー
公開 2018年11月
評価
4/5

more

Share on twitter
Twitter
Share on facebook
Facebook