佐野 ヒロシ
映画『十二人の死にたい子どもたち』
いろいろな要素が組み合わされて到達した幸福な映画だ。
題名や予告編を見てミステリーやサスペンスを予想するとすこし裏切られる。映画『トリック』の監督(私は好きでよく観た。最近ネタ切れかと思っていたら、こんなすごい映画を作っていた)が、この映画も最後まで楽しませようとして、成功している。そしてなにより魅力的にしているのは「死」という重いテーマと、もうひとつ子どもたちの孤独をときほぐす「疎通」という隠れたテーマがあったことだ。
この映画には杉咲花、北村匠海をはじめとして、力ある若手が集っていてその後の彼らの活躍を見ると、あらためて価値が分かる。
(hs)
監督 堤幸彦公開 2019年1月
評価
4/5
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