鎌倉浄明寺宅
鎌倉を愛した永井道子は
「この町の魅力は、歩いてみなければ分からない、緑の尾根、街中の小道、車の絶対通らないところにこの町の本当の姿がある」と述べている。
(私のかまくら道 より)
鎌倉浄明寺宅
鎌倉で、雪ノ下や二階堂などはよく知られた地名だが、八幡宮の東奥に広がる浄明寺も趣の深い地域である。
滑川をはさんで、平地が北と南に広がっていて、南側には竹寺で有名な報国寺、そして北には鎌倉五山の一つ浄妙寺がある。
古名が残っていて、住み慣れた人が、駅からタクシーに乗って「稲荷小路」と告げると、道祖神のある辻に連れて行ってくれる。
昔から人の住むその平地は、路地が縦横につながり、今も人々が静かに、しっかりと生活を営んでいるといった印象の場所だ。
谷戸とよばれる鎌倉特有の谷をたどると一番奥の高いところにその住宅がある。
寂
その場所は、背後に森の緑を背負って、風のそよめき、小鳥たちのさんざめきしか聞こえない。
閑
そこに住むと、こころ静かに遠くを見ることができて、またじっと動かず耳をすませば、自然の息吹に彩り豊かな詩があるのを知ることができる。
静
こころもからだも自由になる空間。
冬
しんしんと四季を楽しみ味わう。
春
菫がつぼみをつけ、樹木が樹液で幹を膨らませる。日差しとともに大地からのぬくもりの放射をうける。
夏
たっぷり時間をとって海浜を散策。
秋
目の前の衣張山に登る。
楽
食べることの楽しみが倍加する。
- 住所 鎌倉市浄明寺4丁目
- 広さ 約140平方メートル
- アクセス 鎌倉駅徒歩35分 バス 「浄明寺」下車徒歩12分