映画は、ストーリーもつくりも様々だが、ファンタジーが詰まっている。なぜ懐かしいのか、その秘密も解き明かしてみたい思いで今日も街にでる。(「紅茶とりんご」は今日の新しい一歩のためのガイドです)
クリスティの「オリエント急行殺人事件」のような、密室殺人事件を思わせるような趣向の映画だが、眼目は殺人の方法よりは、犯人と動機。
ファッショナブルなホラーでサスペンス。
出だしは、60年代が好きなヘプバーン似の女の子が一人で踊るイキなイントロ。
前知識が全くなく観始めたので、楽しい展開がこのあと待っているのだろうと、軽く期待した。
いったい何がテーマなのか分からないまま観た。途中、自由に生きる、ということかな、とも思ったが、違っていたし、結論を言えばテーマなどと小難しいものはなかった。
出だしは、自然ゆたかなアメリカのどこかを思わせる風景のなかで、やや風変りな男だけの集団の村がある。この集団の男たちは、考えていることが他者に分かってしまう。それはそれで何かの暗喩らしい、
予想以上に面白い映画だった。
題名から、現金輸送トラックの話からとおもったら、そこは舞台で、本筋は男の復讐劇だった。話は入り組んでいるので、時間が前後したりして進んでいく。
前知識なしで、映画を観てなるべく感じたままを書くようにしているが、この映画についてはその禁を犯して、ちょっとだけ制作のいきさつを事前に知ってしまった。
水と緑のうつくしい惑星から、砂だらけの惑星に、皇帝の命令によってアトレイデス家が移住させられるところから物語は始まる。
スコットランド風の星から、アラビアの砂漠のような星に舞台は移って一体なにが面白いのだろう、という疑念をまず払拭するのがこの物語の根底に課せられている。
ついに出たか、と思わせるすばらしい映画。
はじめの数分のゆるさ、をのぞけば、テーマも納得できるし、構成のよわそうなところもどうにか切りぬけていて、ほとんど破綻がないくエンディングに向かっていくので、単純におもしろい。
007のシリーズをミックスナッツに例えれば、今回の映画はちょっと甘みのあるカシューナッツの配合を増やした、というおもむきだろうか。
違う体制(ソ連と西側)に属していても、平和を願う同志の信頼は成立する、というのがテーマのようだ。
そのテーマの実現に向けて映画はがむしゃらに進んでいく。そしてクライマックスの二人が確認しあうシーンで一応成功したと言えるのかもしれない。しかし、、
舞台は水没している高層都市マイアミ。惚れっぽい主人公が、失踪した女を追い求めていく映画。と書くと、うすっぺらい印象だが、実際にはその真反対の重量感のあるお楽しみ十分の映画。
なんとなく軽い映画の印象で見始めたが、女性の情念がずっしりと伝わってくるおもしろい映画。
なんといっても、夫役の柄本佑が出色の出来で、黒木華も、観終わってみればしっかりと役をこなしていた、というずっしり感を残していた。
どんでん返し的な展開が、最後の最後まであって楽しめる。
気持ちよく観終わることが出来た。
チェーホフの戯曲「ワーニャ伯父さん」が枠組みとなっているようだ。
出だしからの何分間かは、夫婦の心理サスペンス的な展開の中でセックスが描かれていて、妻の不貞のシーンなどもある。
そして、タイトルが出て、いよいよ本編の中の本編が始まる、といったところで、ギアが一段おとされて、ゆるやかな流れとなっていく。
もし人間が一日で50年も歳をとってしまったらどうなるのか、へのシャマラン流の回答がこれ。
ドキドキ感や、観た後の感興など、シャマラン監督が発明したサスペンスが新鮮で健在。
バカンスを楽しみに秘密のビーチに来た複数の家族に、異変がやってきて混乱に陥っていく。
このSFチックで、ファンタジーっぽい映画が、あえて表現を探せば、ぶっ飛んでいる!、というのがぴったりの映画。ただし、過去の映画を踏まえた見せ場をたっぷり丁寧に用意されている。
ひとことで言えば、悲しい映画。 主人公の少女の心象を、あえて言えば、ホラーとして描いているということだろうか。 少女のチャン先生への想いと嫉妬が、あるきっかけで、陰惨な殺戮へとつながっていく。 事件は蒋介石の台湾で、共産党に対しての警戒が強かった時代、
いきなりゲームの世界の中から、あたかも日常が始まる。 ゲームの世界には、ある種、背景の人物であるモブキャラというのがつきものらしい。 そのモブキャラがAIによって自律成長をはじめたらどうなる…
映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』は叙事詩、のようにエモーションが適度に抑えられて、淡々と最後に再び現れる題名に向かって積みあがっていく。そして、最後にすべてが終わった時に、もう一度出てくるタイトルの意味が反転する。
映画『星空のむこうの国』は、二つのパラレルワールドを舞台として切ない若い恋のやり取りがある、が、実は第三のパラレルワールドで明るい未来を予想できる、という筋書きだ
映画『共謀家族』は、ちょっとしたパズル感覚があるので、映画好きは引き付けられやすい筋立てだ。 タイに住むある一家に起きる事件だが、その真相を隠そうと家族が一団となったときに、物語が一気に進んでいく。
いくつもの山があって、バランスよくつながって、最後の悪の巣窟の撲滅に到達する。大きなテーマは家族だが、アクションものとしても、嫌味なく見どころ満載。
映画『アジアの天使』は、カタピシしていた出だしがだんだん落ち着いてきて、恋愛ドラマに収れんしていく韓国ロケの映画。日本人の兄弟が韓国人の家族と旅をする過程で、気持ちが通い合っていく。
半分ファンタジーの爽やかな恋愛映画。 話の前半分はテンポもよく、ウィットにも富んで、楽しい。ドタバタチックな喜劇は、よく練られて新鮮だ。
映画『コンティニュー』は、凄い映画。アクション映画であり、ミステリーであり、親子のホームドラマであり、世界を破壊する先端装置のSF映画でもある。そのすべてをひっくるめて破綻がない。原題のBossLevelにも意味がある。
保険金殺人を仕掛けようとするプロデューサーの破綻ぶりが展開される喜劇。前半のデ・ニーロのダメプロデューサーぶりを延々と見せる部分が興覚めだが、怪優3人の出番は見どころあり。
さわやかな小品の映画。テーマはさりげない奇跡。 フランスらしい意味不明の冗談らしいやり取りがあるが、それも含めて、バラの好きな人、農村を楽しみたい人には憩いのひととき。
© 2019.Hiroshi Sano
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